
特に最初の頃は、ツンとしていて好感が持てない生徒だと思うんですけど、実はその裏に事情があるということを、ちょっとした表情や動きのなかで出せたらいいなと思っています。ただ、原作があるものですので、イトの思いを知って見てくださっている方と、そうじゃない方がいらっしゃるのが難しいなって感じるところで…。といっても、あまり考え過ぎると動けなくなってしまうので、現場で感じたことを頼りに演じるようにしています。

とにかく、イトの小川先生に対するセリフは、「嫌いです」とか、一言一言がとってもキツくて、重たいんですよね。その分、セリフを言うだけで気持ちは伝わるんじゃないかと思っていて。あっ、でも、教室でも剣道のシーンでも、背筋を伸ばすことだけは意識しています。歩き方もダラダラした感じではなくて、スッとして歩くのがイトなのかなって。

あれは実は、教室で私の前に座っている子が背が高いんです。それで、小川先生が見えにくいってことがあって(笑)。だから、余計に伸び上がって見えているのかもしれません。

自分で決めたことは最後までやり通す、芯が強い女の子だと思います。私と似ているのは、自分から率先してしゃべるタイプじゃないところかな(笑)。私自身、高校時代も、はしゃいでキャーキャーいう方ではなかったですから。でも、スタッフの方に聞いたところ、イトは小川先生が来て事情を抱える前は、友だちとワイワイすることもある子だったらしいです。もしかしたら、ドラマの後半にはそんな一面も出てくるのかな、と思っています。

そうなんです。剣道は……大変です。どこがと言うと、全部なんですよ(笑)。剣道は、礼儀、形、動きの全部が重要なスポーツで、例えば、休憩に入ったときも、籠手は右手から外すとか、いろいろと細かい順番があるんです。もちろん、すべては覚えられませんけど、映像に映るところだけをやっても、これが結構、あるんです(笑)。しかも、イトは剣道がすごく上手いという設定ですから…。なんとか上手く見せられるように、お稽古を積みながら、丁寧に演じていきたいです。

兄がやっていたので、それを見てはいましたが、竹刀をちゃんと握るのも今回が初めてです。竹刀ってこんなに重いものなのかと、最初はとまどいました。撮影ですから、構えたままキープしなきゃいけないことがあるんですけど、初めの頃はその重さに耐えられなくて、途中でダラッとなっていました。今はだいぶ慣れましたし、胴着を畳むのもうまくなりました。

玉木さんも綾瀬さんも、大らかで優しい方ですので、現場の雰囲気もほんわかしていて楽しいです。私は玉木さんとのシーンが多いんですが、玉木さんの顔を見ながら「この人が鹿になるのかぁ」と思っていたら、だんだんと鹿のように見えてきちゃって、笑っちゃいけないシーンでこみ上げてしまったこともあります(笑)。あとは、スタッフも面白いキャラクターの方が多いので、観察するのが楽しいです。

イトを演じる上での前半の課題は剣道、後半の課題はお芝居だと思っています。後半、イトも小川先生のように、ある目的に向かっていくことになりますので。その頃には、前半とは違う面というか、本当のイトが見ていただけるんじゃないかと思っています。だから、今はとりあえず、剣道を頑張ります!(笑)。