「ずいぶん昔になりますが、あなたにとてもよく似た女性に会ったことがあります」
 
「その人も誰かを殺したの?」




 





 

テレビ局――颯爽と廊下を歩くのは、人気脚本家の加賀美京子こと大野かえで ( 松嶋菜々子 )。すれ違うスタッフは皆一様に売れっ子の作家のかえでに挨拶する。その日、かえでが手がけた連続ドラマ「鬼警部ブルガリ三四郎」の最終回が完成し、試写が行われた。かえでを始め、スタッフは皆、作品の出来に満足しているようだった。 「鬼警部ブルガリ三四郎」の打ち上げ会場で、大勢の関係者の中、スピーチするかえで。派手目なメイク、女優を思わせるような衣装。社交的な彼女はいつも華やかなスポットライトを浴びていた。

同じころ、とあるマンションの一室では、もみじ ( 松嶋・2役 ) が、パソコンに向かって原稿を書いていた。化粧もせず、地味な装いの彼女は、かえでの双子の姉であり、もうひとりの加賀美京子だった。テレビ業界では誰もが知っている話だが、かえでともみじはふたりでこのペンネームを使い、共同で仕事をしているのだ。




そんな中、打ち上げ会場にやってきたのは、ご存知、古畑任三郎 ( 田村正和 ) である。古畑は「鬼警部ブルガリ三四郎」の監修として以前からかえでに協力していたのだ。古畑は、かえでに誘われ、打ち上げ会場をこっそり抜け出してダンスホールを訪れた。チークダンスを踊るふたり。かえでは、華麗なステップで踊りながらこうつぶやいた。「私、古畑さん好きよ」と――。

あくる日、古畑は、カフェでかえでと再会する。次回作のことで力を貸してほしい、とかえでに頼まれたのだ。するとそこに、もみじからの電話が入った。「すぐに戻ります」と言い残して、店を出るかえで。しかし、このときすでに彼女の計画は実行されていた…。


 

フジテレビホームページをご利用される方へ
フジテレビホームページをご利用される方へ