のだめ(上野樹里)は、「マラドーナ・ピアノコンクール」に出場した。このコンクールで優勝して、千秋(玉木宏)を追いかけてヨーロッパに留学する、というのがのだめの願いだった。一次予選を突破したのだめは、二次予選に挑んだ。しかし、幼いころ同じピアノ教室に通っていた瀬川(伊藤隆大)もこのコンクールに出場していたことを知ったのだめは、その当時起きたある出来事を思い出してしまい、1曲目のショパンの「エチュード」でまったく気持ちのこもっていない演奏をしてしまう。それでも、2曲目のドビュッシー「喜びの島」では、楽しいことを思い出して弾くように、という江藤(豊原功補)の妻・かおり(白石美帆)からのアドバイスを思い出し、千秋のことを思いながらきらびやかな演奏を見せるのだめ。その結果、のだめはなんとか二次予選も通過し、本選への出場権を手にする。
NEXT
「本選も見に行くから頑張れ!」。

 千秋からメールをもらったのだめは、携帯電話をいとおしそうに胸に抱いた。

 千秋は、R☆Sオケのクリスマスコンサートに向けて動き始めていた。そんな彼の元に、玉木(近藤公園)や橋本(坂本真)ら、元SオケのメンバーがR☆Sオケのオーディションを受けさせてほしい、と頼みに来る。その真剣な眼差しを見た千秋は、編成の多い曲のときはオーディションする、と答えた。
BACK NEXT
 千秋は、クリスマスコンサートが終わったらヨーロッパに留学することを決意していたが、まだオケのメンバーには言えずにいた。そんな中、ティンパニの真澄(小出恵介)が、プロオケの書類選考を通過し、実技試験と最終面接を受けることになった。プロオケに入ることが夢だった真澄は、もし合格したらR☆Sオケと掛け持ちで活動するつもりでいるようだった。それを知ったR☆Sオケのコンミス・清良(水川あさみ)は、師匠のドゥーン(ジョン・ヘーズ)が帰国前に言った言葉を思い出す。実は清良は、ウィーンで待っている、とドゥーンに言われていたのだ。清良は、それを龍太郎(瑛太)に打ち明けようとする。しかし、クリスマス公演のチケットが完売状態だと知って大喜びしていた龍太郎は、清良の話も聞かずに千秋の元に報告に行ってしまう。
BACK NEXT
 そんな折、千秋の元に、高橋(木村了)というヴァイオリン奏者が現れた。R☆Sオケの初公演を見て以来、千秋に対してある特別な感情を抱いていた高橋は、いきなりR☆Sオケのコンマスにしてほしい、と言い出す。高橋は、昨年のブッフォン国際ヴァイオリンコンクールで3位になったという男で、先月、パリ留学から帰国したばかりなのだという。清良よりも自分の方が上手い、と自信満々に言い切った高橋は、千秋たちの前で演奏を披露した。その演奏は、高橋の言葉通り、見事なものだった。それを見ていた龍太郎は、高橋をメンバーに迎え入れると、迷っていないでウィーンに帰っていいぞ、と清良に告げる。
BACK NEXT
 のだめは、江藤の家で合宿練習を続けていた。明後日に行われる本選までに、丸々2曲、仕上げなければならないのだ。のだめは、完成度よりもテクニックをアピールできる、という狙いで江藤が選んだシューマンの「ピアノソナタ2番」とストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」に取り掛かる。ブツブツと独り言を言いながらピアノに向い、時折、左右の人差し指を近づけたりしながら練習を続けるのだめ。その姿を見たかおりは、江藤にそれを報告した。江藤は、のだめがいつの間にかシューマンを完成させていることに、驚きを隠せなかった。
BACK NEXT
 その夜、千秋のマンションに彩子(上原美佐)がやってきた。彩子は、のだめにR☆Sオケ・クリスマスコンサートのチケットを渡したかったのだという。「真一も日本で最後の公演になるんでしょ?頑張ってね」。寂しさを押し殺しながら、千秋にそう言って帰っていく彩子。その言葉を聞いた千秋は、何かを思い出したかのように、棚から1冊のスコアを取り出す。それはベートーヴェンの「交響曲第7番」だった。
 同じころ、江藤家では大変な事態が起きていた。のだめが高熱を出して倒れてしまったのだ。疲労がピークに達しているところに、食事もとらずにムリしてきたためだった。江藤は、ベッドの上で苦しそうにしているのだめの姿を見つめながら、「もうええから、ゆっくり休め」と優しく声をかけた――。
BACK NEXT
 あくる朝、目を覚ましたのだめは、「ペトルーシュカ」のCDを聴きながら、必死に曲を覚えようとする。コンクール会場に向かう間も、楽譜に熱中するのだめ。そんな彼女に江藤は、1曲目を弾き終えたら舞台から降りるよう釘をさす。

 マラドーナ・ピアノコンクールの本選が始まった。客席には、千秋はもちろん、龍太郎、真澄、桜(サエコ)らの姿もあった。
 優勝候補の最右翼・瀬川は、安定した演奏を披露した。ミスもなく、叙情性に溢れたその演奏に、引き込まれる千秋たち。だが、審査委員長のオクレール(マヌエル・ドンセル)だけは、瀬川が何かに怯えていることを感じ取っているようだった。
BACK NEXT
 28番目に登場したのだめの演奏が始まった。祈るような思いで見つめる江藤とかおり。千秋は、初めて見るのだめの渾身のシューマンに驚いていた。演奏が終わると、まだ2曲目が残っているにもかかわらず、観客たちからは大きな歓声が起きた。するとのだめは、江藤の言いつけを守らずに、2曲目の「ペトルーシュカ」を弾き始める。と、そのとき、いきなりのだめの指が止まった。会場に来るバスの中で楽譜を覚えているときに聞いてしまった、携帯電話の着メロ「きょうの料理」が邪魔をしたのだ。静まりかえる場内。頭の中が真っ白な状態になったのだめは、こともあろうに、「きょうの料理」のフレーズを織り交ぜながら再びピアノを弾き始め、やがて曲に戻った。ただ必死に、鍵盤を追いながら…。
BACK NEXT
 審査の結果は、1位なしの2位が瀬川だった。のだめは、審査結果を待たずに会場を後にした。そんなのだめを呼び止めた千秋は、「俺と一緒にヨーロッパに行かないか?」と彼女に告げた。しかしのだめは、何故そこまでして勉強しないといけないのか、自由にピアノを弾いて何が悪いのか、などと言い放つ。コンクールも楽しくなかった、というのだめの言葉を聞いた千秋は、諦めたようにその場を去る。のだめは、悔しさをかみ締めて…。

 数日後、千秋の元に音楽評論家の佐久間(及川光博)から電話が入る。千秋は、佐久間にR☆Sオケの後任指揮者の候補者選びを頼んでいたのだ。佐久間は、けえ子(畑野ひろ子)とともに、すでに数名の候補者に絞り込んでいた。
BACK NEXT
 練習場に向かった千秋は、R☆Sオケのメンバーに、最後の1曲を決めてきた、と伝える。すると黒木(福士誠治)菊地(向井理)たちは、すでにベートーヴェンの「交響曲第7番」の楽譜をそろえていた。彼らは、龍太郎から聞いてすでにこの曲の予習を済ませているのだという。千秋が初めて指揮したこの曲を完璧に演奏して、千秋のR☆Sオケを締めくくろう、という龍太郎に、千秋も黙ってうなずく。

 同じころ、のだめは、荷物を持ってマンションを後にしていた…。
BACK