プロフィール

◆ 瀬戸内寂聴 … 宮沢りえ
宮沢りえ
瀬戸内晴美。1922年(大正11年)徳島市生まれ。
東京女子大学在学中に見合い結婚し、北京へ。子供を授かる。
終戦後引き揚げ、徳島に戻るが、年下の男と初めての恋に目覚め、京都へ出奔。 2年後、夫と協議離婚。まもなく小説家を目指して上京する。同人誌の集まりで知り合った不遇の作家と不倫の恋に落ちる。8年に及ぶ穏やかな半同棲生活。その間、1957年に「女子大生・曲愛玲」で同人雑誌賞を受賞するが、次作の「花芯」で文壇から5年間干される。
「田村俊子」で認められ、汚名返上。増えていく執筆活動。昔別れた年下の男との12年ぶりの再会により、奇妙な三角関係が始まる。激情の日々の末、2人の男との別れ。執筆活動に没頭、1973年(昭和49年)51歳で出家を決意、京都嵯峨野に寂庵を結ぶ。
1987年(昭和62年)岩手県浄法寺町の天台寺住職に就任。
現在も執筆、法話、など積極的に幅広く活動している。文化功労者。

<代表作>
「場所」(野間文学賞)、「女子大生・曲愛玲」(第三回新潮社同人雑誌賞)、「田村俊子」(第一回田村俊子賞)、「かの子撩乱」、「女聴」、「夏の終わり」(第二回女流文学賞)、「花に問え」(谷崎潤一郎賞)、「白道」(芸術選奨)、「現代語訳 源氏物語」、「比叡」、「いずこより」 ほか多数

◆ 小杉慎吾 … 阿部   寛
阿部 寛
1910年(明治43年)生まれ。1937年(昭和12年)新聞社に入社。戦後、前衛的な手法の作品『触手』『昆虫系』などで評価され、一目置かれながらも、40過ぎまで売れない小説を書き続ける。
新聞記者時代に有能な女性記者に惚れ込まれ結婚。妻の内職で生活を支えられていた。妻と晴美との二重生活を続けながら、悩んだ末に純文学を捨て、生活のために大衆小説を書く。
繊細さゆえのもろさと大胆な愛で、晴美を支え続け、晴美の作家としての礎を築いた。
最期は癌に冒され、作家であった証拠のあらゆるものを全て焼き捨てて、死んでいった。享年68歳。

◆ 木下凉太 … 中村勘太郎
中村勘太郎
1926年(大正15年)生まれ。晴美の夫・楠本の教え子で、1947年(昭和22年)夏、地元で参議院議員候補者の選挙運動の手伝いをして晴美と出会う。人目を忍んで会っては見つめ合うだけの二人の純愛は、晴美に夫と子供を捨てさせたが、若い恋は現実の重みに耐え切れず、結局短く終わった。
しかし12年後、凉太は晴美の前に再び現れる。そして慎吾との穏やかな生活を送っていた晴美は、またしても奇妙な三角関係を始めてしまう。
慎吾と別れた後も、晴美と凉太の関係は続き、晴美が44歳のときに決定的に破局。
1991年(平成3年)、事業の失敗から首を吊って自殺。

◆ 楠本 … 佐野史郎
佐野史郎
学者。1943年(昭和18年)、晴美と見合い結婚。北京に渡る。
晴美より9歳年長でありながら、自分のかつての教え子であった凉太と妻・晴美の恋を知り、激昂する。
二人を引き離そうと、晴美を連れて上京するが、晴美の想いは変わらず、出奔。
いつか帰ってくるだろうと2年間待ち続け、晴美が帰らないのを見届け離婚、その後再婚した。

◆ 瀬戸内豊吉 … 大杉   漣
佐野史郎
晴美の父。
「瀬戸内仏具店」を営む、職人気質。
晴美が夫と娘を捨てて、家出をしたときには、「鬼になったからには、せいぜい大鬼になってくれ」という世の常の親らしからぬ手紙を書いてよこした。
晴美が書いた小説を読むことのないまま、離婚した娘の行く末を案じながら他界した。

◆ 瀬戸内艶 … 斉藤由貴
斉藤由貴
1917年(大正6年)生まれ。晴美の姉。小さい頃から仲のいい姉妹であったが、奔放な晴美とは対照的に、艶は常識人であった。
夫と娘を捨てて、他の男に走り、父・豊吉を心配させ続けた晴美を理解できず、怒りながらも、その一方で晴美を認め、見守っていた。
晴美の出家の決意を理解していたものの、得度式では大声をあげて泣いた。

◆ 小俣きん … 泉ピン子
泉ピン子
1954年(昭和29年)、少女小説を書いて生計をたてていた晴美が西荻窪に引っ越し、借りた部屋の主。
晴美と慎吾の関係をわかりつつも、あえて好んで部屋を貸し、「縁起のいい部屋だから、あなたたちもきっと出世する」と言う。そして、その通り、晴美はこの部屋で、「女子大生・曲愛玲」を書き、新人賞を受賞する。晴美の良き話し相手。