WBCもやっと落ち着き、ようやくプロ野球に目を転じたが、全くと言っていいほど把握できていないのが現状だ。12球団全てのキャンプを回りはしたものの、それで順位を予想しなくてはならないのは僭越だが、それも解説者の宿命だろう。ということで、今回は順位予想をしてみたい。
まずは黄金カードである日本ハム対楽天が楽しみだ。ダルビッシュと岩隈の投げ合いは、ワクワクする。精密機械のように投げ込む岩隈と、力で捻じ伏せるダルビッシュ。勝った方が今年の最多勝を勝ち取るというぐらいの試合になるのではないか。そう大げさに考えたくなるような対決だ。
パ・リーグを予想してみると、1位は何と言ってもオリックスだろう。投打ともバランスの取れたチームになっているのが目立つ。投手陣は昨年10勝を挙げた4人、小松・金子・山本・近藤に加えて平野の復活が期待できる。過去、平野が2ケタ勝ったことはないが、その当時のオリックスの打線や守りを考えると、今年のオリックスであれば2ケタ勝てるのではないかと思える。
また、打線もローズが日本人扱いということで、カブレラ・ラロッカ・フェルナンデスという4人の外国人がラインナップに並んでしまうということも考えられる。昨年は1・2番の出塁率が悪く、破壊力のあるクリーンアップを十二分には発揮できなかったが、今年ソフトバンクから大村を獲ったことで、得点力は更に上がると期待できる。
2位は西武。チームの状態は非常にいいと判断するが、雰囲気作りという面でデーブ打撃コーチがいるといないのとで盛り上がりが違う。昨年よりは乗りが悪くなる気がする。確かに昨年は日本一に輝いたが、現状ではオリックスのほうがチーム力は上だと私は思う。
3位はロッテ。井口が入り、野手陣に充実感があふれている。しかし、昨年抜けた後ろ3枚の穴を埋めるという意味では、まだ確立がされていないように見えてしまう。
4位は日本ハム。打てない打線を支えてきた投手陣も、昨年の後半ぐらいから陰りが見えてきた。我慢もそろそろ限界に達し、今年の投手陣は苦しむのではないか。それに加え、マイケルを放出した。代わりに林を獲ったが、まだその力量は、ケガ明けだけに未知数である。
5位は楽天。投手陣は非常に素材が良い選手が揃っている。岩隈・田中を筆頭に、青山、永井、片山など非常に将来が楽しみだ。一場をトレードで出す余裕すら見せた。投手陣が薄ければ、一場のトレードなどできなかっただろう。しかし、それをリードするキャッチャーが今ひとつ成長していない。また、野手陣も山崎武、中村紀というベテランが中心になって引っ張らなくてはいけないというのがつらいところだ。山崎は年齢、中村は昨年から苦しんでいる腰痛が気になる。
6位はソフトバンク。新監督を迎えてモチベーションも高いのだが、世代交代の波が来ている。そして、肝心の若手があまり成長していないように見えるのが気になるところだ。投手陣では斉藤和巳、野手では小久保・松中という主力中の主力が故障持ちだ。その部署ごとのリーダーが故障を抱えているということは非常に不安だ。
以上、パの順位を書いてみたが、2つの球団について懸念がある。それはロッテと楽天だ。この2チームは、いずれも任期満了に伴う監督交代劇がオフに待っている。それを回避するにはクライマックス進出だけでは足りず、優勝しかないだろう。また、この2人の監督に共通するのは、大変な策士であるということだ。必ずシーズンで何かを仕掛けてくるはずである。
それにより、楽天の3位、ロッテの5位というような結果も考えられる。4位の日本ハムが動かないのはなぜかと言うと、日本ハムは非常にまじめなチームで安定した力を保っているからだ。逆に言えば、爆発力はないということになる。
ともかく、パ・リーグの台風の目は、ロッテと楽天である。
次にセ・リーグ。巨人を中心に展開されるのは間違いないだろう。昨年は開幕5連敗からスタートし、シーズン中には13ゲーム差を空けられながらひっくり返したという、途轍もないパワーを秘めている。他の5球団は巨人に牙を剥いて戦うということは考えにくく、とにかくAクラスを目指して残り2つの席を取りに行くのではないか。
その候補の一つとして、2位に阪神。3位にヤクルト。阪神は監督が代わり戦い方が問われるだろうが、変えようがないのが阪神の現状だ。ヤクルトは横浜から相川を獲り、守りの面では落ち着きを見せたと思う。打撃の面でも、相川は3割を打ったことがあり、打線も厚みを増した。投手陣は由規の成長が何と言っても心強い。その成長で他の選手にも相乗効果が得られれば、3位は堅いところだろう。
4位は広島。野手陣は似たようなタイプが多く、三拍子揃いそうな選手ばかりで、非常に楽しみにしている。4番栗原も充実感があふれており、頼りになってくるだろう。投手陣もルイスが柱にいて、成長著しい前田健太がいるというのも非常に頼もしいところだ。しかし、一枚抜ければ非常に苦しく、長いシーズンを考えれば、何もアクシデントが無いということは考えにくい。手薄な投手陣をどう埋めていくかがカギだ。とは言え、3位に非常に近い4位だと思う。
5位は中日。キャンプからコンバートを仕掛け、荒木と井端の二遊間をスイッチした。ところが、開幕前にその配置をまた変え、井端をショートに戻すと言う落ち着きのなさが見えた。新旧交代の時期でもあり、若手を起用せざるを得ないということもある。ウッズ、川上、中村紀が抜けた。エースと手法が抜けたチームだ。若手の成長を待たなければならないというのが今年の中日の苦しさである。監督も昨年契約を更新し、複数年の契約を貰っている。そういうことも考えると、今年は育成重視、成績が良ければムチも入れるだろうが、基本的には若手を育てるシーズンになる。
6位は横浜。ハナからルーキーに頼らなくてはいけない現状はどうしても苦しい。このまま行けばキャッチャー、ショート、センターという、野球で一番大事なセンターラインをルーキーに任せなくてはいけないかもしれない。ルーキーに期待してもいいが、負担も大きいであろうし、経験が無さ過ぎる。投手陣も成長の跡があまり感じられず、WBCで村田が負傷したのも痛い。今年も苦しい1年になりそうだ。
以上のように、セパ共に予想させてもらったが、毎年心が痛む。上位のチームは頑張ってほしいし、下位に予想させてもらったチームにも、こうした予想の悔しさをバネに見返してほしい。ともかく、世の中が元気になるような、面白いシーズンを展開してくれることを期待したい。