少年タケシ

Column Takeshi
 
※ 作家さんにお便りを出そう!
山崎元(やまざきはじめ)

こんにちは!山崎元(やまざきはじめ)です。一応、「経済評論家」と名乗って おきますが、楽天証券経済研究所客員研究員というサラリーマンの肩書きもあり ますし、(株)マイベンチマークという小さな会社(投資教育関連の仕事をして います)の社長でもあります。三菱商事から始まって、野村投信、住友信託、メ リルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12回の転職を経て現在に至ります。
お金の運用が主な専門ですが、経済全般や転職の話もしますし、人生相談の連載 (「週刊朝日」などもあります。北海道出身、47歳、血液型B型 。
イラスト
イラスト:ピョコタン
 
 「三角合併」って何のこと?

五月になったら解禁と、
このごろ世間で騒ぐのは、
外資企業による「三角合併」。
こいつは、いったい、何なのか?
そこをスッキリ説明します。

外国企業が日本の企業を、
買収して傘下に収めるときに、
先ずは、日本に、子会社作り、
この子会社と日本企業、
合併させるやり方を、
三角合併と申します。

このときに、
日本企業の株主に、
株式を全て貰う対価に、
外国企業の子会社が、
親会社の株式を渡して決済することが、
これから出来るようになる。

こうなると、
現金をわざわざ調達せずとも、
日本の会社を買い取って、
完全子会社に出来てしまう。
そこがなにやら凄そうで、
三角合併が話題に上る。

一般に、
外国にある大企業、
時価総額を見てみると、
日本の大手が小さく見える。
たとえばマイクロソフトを見ると、
ソニーに、日立に、松下と、
足してもまだまだ半分未満。

外国企業が本気になれば、
理屈の上では日本の企業、
どんどん買ってしまえそう。

それでは、
日本の大企業、
三角合併解禁で、
どんどん買われてしまうのか?

この点は、
後から分かることだけど、
そんなにバリバリ買われることが、
起こるものとも思えない。

そもそも三角合併は、
買収される企業の側で、
合意が出来てその後に、
手続きとしてやるもので、
「反対」のうちは実行できない。

何が何でも買い占めて、
子会社にしようと思ったならば、
発行株の3分の2以上、
TOBでも使って集め、
それから実行しなければ、
三角合併は使えない。

それに、そもそも、「買い物」は、
値段が一番大事な問題。

日本の企業を買うときに、
中身に較べて安い株価で、
買えるのでなければ、
意味がない。
中身に較べて高い株価で、
企業を買ってしまったら、
全体として効率が、
悪くなるので、
本国の、
株主様に怒られる!

一般に、
経営権を持てるだけ、
株式集める、その時は、
今の株価の2割か3割、
高い株価で買うもので、
もともとの、
株主達は大儲け。

直ぐ過半数買わずとも、
株式集めにかかったら、
やっぱり自然に株価は上がる。

上場企業が買収されて、
困るのは普通、経営陣と、
幹部になった社員達、
彼らは、多分、更迭されて、
新しい人と入れ替えられる。
だから、買収に抵抗し、
「防衛策」まで作りたがる。

けれども、本当は、
株主にとっては、
買収される可能性、大きい方が、
株価は高く、
「防衛策」は有害で、
三角合併も怖くない。

企業が持ってる技術やブランド、
立地条件や人材を、
有効活用できていて、
儲けて株価が高ければ、
そんな会社は買収できず、
優秀な経営者は変えられない。

経営に自信がある会社なら、
「防衛策」など必要なくて、
株価も十分高値で推移。

ところが、
株式投資の場合、
大儲けできるのは「プラスの変化」、
そう考えてみるならば、
経営陣の不出来な会社で、
株価が低迷した会社、
そんな会社がマシになる時、
株価が上がってくれるかも!

外資の買収を怖がって、
彼らがマジメになるならば、
三角合併、万々歳!

 
 
 
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